保育・教育費の段階的無償化
保育・教育費の段階的無償化
「お金が心配だから保育園をあきらめる」社会を終わらせる。
1. 問題意識(Why)
出産後の子育てにおいて、保育・教育にかかる費用は家庭にとって大きな負担です。
保育料、制服代、教材費、給食費、遠足代、クラブ活動費……すべてを合算すれば、就学前だけでも数十万円にのぼる場合があります。
現行制度では3歳~5歳の保育料が一部無償化されていますが、対象外となる費用が多く、「実質無償」とは程遠い現状です。
その結果、「保育園に預けると赤字」「教育費が払えないから希望の園をあきらめる」といった声があがり、少子化と経済的不平等の一因となっています。
2. 政策内容(What)
労働党は、小学校入学までの保育・教育費を原則無償化することを目指します。
具体的には:
- 認可保育園・こども園・幼稚園の利用料の全額補助
- 給食費・教材費・行事費等の副次費用も含む包括補助
- 入園準備品(制服・かばん・教材)の購入補助制度の新設
- 私立園も対象とする「実費上限補助」制度の整備
3. 実現手順・制度設計(How)
項目 | 内容 |
---|---|
法制度 | 子ども・子育て支援法、学校給食法の改正 |
対象者 | 0〜5歳児を持つ保護者すべて(所得制限なしを基本とする) |
費用給付方式 | 園への直接補助+一部家庭給付(入園準備品など) |
実施主体 | 国と自治体の共同制度(国が8割以上の財源負担) |
4. 財源と試算
項目 | 試算概算 | 備考 |
---|---|---|
利用料無償化 | 年7,000億円 | 現行無償分との差額として試算 |
副次費用補助 | 年1,500億円 | 教材費、給食費、行事費等を対象 |
入園準備補助 | 年300億円 | 年1人2万円×150万人程度 |
合計 | 約9,000億円規模 | 年間出産数ベースの変動あり |
5. 関連政策との連携
6. 想定される批判と対応
Q: 財源が大きすぎるのでは? → 高齢者医療・介護の適正化による再配分、資産課税の強化により調達可能です。
Q: なぜ小学校入学まで? → 保育園・幼稚園段階は自治体格差が最も大きく、家庭の就労・生活設計に与える影響が極めて大きいためです。
7. FAQ
Q. 私立園も対象ですか? → はい。一定の実費上限を設けたうえで、私立園利用者にも補助対象を拡大します。
Q. 所得制限はありますか? → 原則として設けず、応能負担方式ではなく「普遍的な子育て支援」として設計します。