ベーシック・オキュペーション
ベーシック・オキュペーション ── 誰もが社会とつながる柔軟な仕事の保障
はじめに
「働きたいのに、働く場所がない」
「ほんの数時間だけ働けたら生活が変わるのに」
──そんな声に応える新しい制度が、ベーシック・オキュペーションです。
私たち労働党は、「最低限の生活保障」だけでなく「最低限の仕事の保障」に国家の責任を明記し、
誰もが週数時間でも“社会に役立てる”仕組みを、制度として整備します。
ベーシックインカムとの違い
この構想は、現代社会におけるベーシックインカム議論から大きな着想を得ています。
しかし、私たちは「お金の分配」ではなく「役割の分配」に重きを置きました。
ベーシックインカムは無条件の給付によって最低限の生活を支えることを目的としていますが、
私たちの提案するベーシック・オキュペーションは、働く意志があるすべての人に“役立つ場所”を届ける制度です。
お金だけでは得られない「つながり」や「誇り」を、仕事を通じて支える。
それがこの制度の根幹です。
なぜ必要か?
現在の就労支援制度は、対象ごと(高齢者・障害者・若者など)に縦割りとなっており、
窓口や支援内容が分断されています。また、ハローワークなどは職業の紹介機能に留まり、
実際に“仕事そのもの”を用意する仕組みは極めて限定的です。
そのため、多くの人が制度のすき間に取り残されています。
特に、フルタイム勤務が難しい人や、長期間のブランクがある人は、
社会との接点を失いがちです。
何を目指すか?
私たちは、「最低限のお金」ではなく「最低限の仕事」を保障するという
新しい就労観を社会に提案します。
具体的には、以下のような仕組みを整備します:
- 基礎自治体が、地域のケア・環境・教育分野の職務を柔軟に提供
- 民生委員や自治会など、地域の担い手が発注者となれる仕組み
- 制度の垣根を超え、属性に関係なく広く参加できる枠組み
- 国はシステム・財源・研修といったインフラ整備を担当
実現に向けた4つの柱
この制度を具体化するために、以下の4つの政策をあわせて展開します:
私たちの願い
「役に立てる場所が、誰にでもある」
そんな当たり前の社会のために、制度の方を柔軟に作り変えましょう。
ベーシック・オキュペーションは、「社会とつながりながら生きる」ことを可能にする、
もうひとつのベーシックの形です。
労働党は、“働くこと”を再び、希望の営みにする社会を目指します。